東邦実業株式会社

堆肥の減容化と臭気対策


先日、パートナー企業である豊田通商㈱さんと養鶏場への床面エアレーションの導入を完了しました。

こちらの農場では近隣住民、周辺環境への気遣いから、発酵装置の稼働を制限しており鶏ふんの堆肥化について、本来の能力を発揮させることができず、ふんの処理が滞りがちでありました。

また、その発酵装置(発酵レーン)には堆肥への通気装置などが無いため、堆積されたふんが酸欠状態に陥り、好気性の発酵が起きず、乾燥鶏ふんを作っているような状態でありました。

結果的に、堆肥化後も容積が変わらず(発酵による減容化がない)、堆肥置き場に多くの堆肥が滞留している状態でありました。

※通常、良好な好気性発酵が起きると2/3~1/2程度に減容します。

今回は、その全ての問題を解決するべく、新特別急酵(販売元:豊田通商㈱)の導入の準備として床面エアレーションの導入工事をさせていただきました。

これは導入前の写真です。

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原料投入側からの写真ですが、約80m近いレーンの後半でも堆肥の高さが変わっておりません。(発酵による減容化がみられない)

この状態を打開するために、床面エアレーションを導入して、好気性発酵の条件を整えます。

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床面への配管を終えた写真です。

そこへ、ふんを投入して、新特別急酵を添加します(10㎥に対して1袋)

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発酵装置で撹拌後、1日経過した状態です。

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好気性の発酵が始まっております。

一般的に望まれない悪臭(堆肥臭さや刺激臭)は嫌気性の発酵によって発生します。

良好な好気性発酵が維持できると、甘ーい感じの嫌みの無い臭気となります。

しかし、このように高温になり、アンモニアを含んだ水分が蒸散すると、それもまた悪臭と言える臭気が発生してしまいます。

このアンモニアを堆肥の中に閉じ込め、肥料成分として有用な窒素に転換できるのが新特別急酵です。

新特別急酵を使用すると、発酵装置が稼働中でも、目鼻に染みるような臭気が出ることがありません。

そして、新特別急酵のもう一つの効果が堆肥の減容化であります。

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新特別急酵に含まれる酵素と高温菌の力で発酵が一気に促進し、この写真のように短期間で減容化します。(奥が原料側、手前が発酵開始3日程度)

短期間で発酵減容化することによって、発酵装置の稼働時間を削減することが可能となり、電気量や機械の消耗も少なくなりランニングコスト低減につながります。

臭気にお悩みの方、また新特別急酵に興味を持たれた方は是非、弊社までご連絡ください。

環境設備課 目黒